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吉原の花魁と現代の銀座のママの収入をくらべてみる『江戸の長者番付』

 

江戸の長者番付 (青春新書インテリジェンス)

江戸の長者番付 (青春新書インテリジェンス)

 

 

江戸時代の長者番付はどうだったのだろう? 
 
という疑問をおもしろく解説してくれるのが、『江戸の長者番付』(菅野俊輔/青春出版社)。
 
さまざまな資料を分析し、年収順の「江戸の長者番付ベスト10(職業別)」を割り出している。
 

将軍様の年収を、現代の総理大臣や大富豪とくらべてみると――

 

1位は、「暴れん坊将軍」こと8代将軍の徳川吉宗。年収は1294億円。
 
2位の12代加賀藩主・前田斉泰は吉宗に匹敵する収入を得たそうだが、3位の三井越後屋・三井八郎右衛門の年収はそこからガクンと下がって10億円台だから、上位2人はケタ違いである。
 
ちなみに、現在の総理大臣である安倍晋三氏の年収が約2800万円なので、いまと昔では、こと収入に限っては同じ権力者でも大きな差があるといえる。
 
 
■さらに花魁の年収を、銀座のママとくらべてみると――

 

微妙なのが、6位に入っている歌舞伎役者の3代目・中村歌右衛門の1億7820万円。
 
この3代目は「古今無類総芸頭」という歌舞伎界の最高位にまで上りつめたトップスターだが、現代の若手人気タレントでも、CM契約が複数入っていればもっと稼げるだろう。
 
当時の日本で、役者の地位がいかに低かったかを示しているといえるかもしれない。
 
8位に吉原の人気花魁(おいらん)がランクインしていて、こちらは年収1億2960万円。
 
現代でも銀座の高級クラブのやり手ママなら、これくらいは稼ぐだろうから、水商売で稼げる額はあまり変わっていないようだ。
 
本書では、このランキングの他にも、年収100万円以下の貧苦にあえぐ下級武士が大勢いるいっぽうで、一般的な日雇いの大工の年収が428万6520円相当、
 
また、江戸近郊の農民の年収が661万5000円相当と、案外裕福に暮らしていたことなど、江戸時代の収入と暮らしぶりについての興味深い話が詳細なデータに基づいて多数紹介されている。
 
年末年始に家で時代劇を観たり、時代小説を読んだりする機会は多いだろう。その前に本書を読んでおくと、さらに作品世界を楽しめるはずだ。

 

江戸の長者番付 (青春新書インテリジェンス)

江戸の長者番付 (青春新書インテリジェンス)