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退職金は「一時金」と「企業年金」どちらがお得? 『やってはいけない老後対策』

50代以上の貯蓄0円世帯が約30%もいる現代。
 
老後のお金が心配になって色々と対策を考え始めている人が多いはず。
 
その需要に応じてメディアがこぞって「老後の資産は3000万円ないと破綻する」「いや1000万円で十分だ」など、
 
様々な情報を発信しているが、結局どれが正しいのか判断がつかなくなって途方に暮れているのではないか。
 
国税調査官執筆家大村大次郎さんは、『やってはいけない老後対策』で、老後資金は3000万円なくても大丈夫と請け合う。
本書であらゆるテクニックを駆使して老後の金を確保する方法を解説しているのだ。気になる内容を少しだけご紹介しよう。

■平均余命を考えれば年金は繰り下げ受給がお得!

 

老後の資金として大半の人々が期待するお金、公的年金
 
厚生労働省が公表した「平成27年度厚生年金保険、国民年金事業の概況」によると、実際にもらっている厚生年金生活者の平均年金月額は、一人当たり14万7000円ほど。…少ない。
 
国民年金だけ支給されている人の場合もっと厳しいだろう。社会保障費のひっ迫で今後年金支給額が縮小される可能性もある。
 
それでも定年後に安定した職にありつくのは難しいし、いつまで働けるのかも分からない。なんとか公的年金で老後を安定させる方法を考えたい。これが私たちの苦しい本音だ。
 
そこで大村さんが本書で提案する方法の1つに、「繰り下げ受給」がある。
 
これは年金の支給開始時期を65歳から遅らせる代わりに、毎月の年金額を上乗せする制度だ。
 
1ヶ月繰り下げると0.7%ずつ年金額が加算され、満期の70歳での支給にすれば42%も増額! 
 
2018年度の基礎年金の支給額が満額で77万9300円なので、満期70歳から繰り下げ支給すれば110万6606円! なんと年間32万円以上も加算される。
 
しかしこの制度を利用する人は2%程度。人はいつまで生きるか分からないので、繰り下げ受給の判断を下す人は少ないだろう。
 
そこで考えたいのが平均余命だ。2016年の簡易生命表によると、60歳まで生きた人の平均余命は、男性が23.67=83.67歳、女性が28.91=88.91歳。
 
これを踏まえた上で、満期70歳まで繰り下げた場合の損益分岐点は、およそ82歳。
 
平均寿命に達した男性はギリギリお得、女性は大きくお得ということになる。
 
一方、最短60歳から年金を受け取り始める「繰り上げ支給」の損益分岐点はおよそ77歳。
 
平均寿命をまっとうする人々は大きく損してしまう。一般論でいえば、年金は繰り下げ受給がお得なのだ。
 
自身の寿命など誰にも分からないが、このテクニックを考慮して「70歳まではなんとか働いて、70歳から年金暮らしで老後を乗り切る」「私は病気がちだから早めに年金をもらっておこう」という選択ができる。ぜひ考えてみてほしい。

■退職金は「一時金」と「企業年金」どちらでもらうのがお得?

 

もう1つ、老後の資金として期待するお金に「退職金」がある。ビジネスマンの退職金の受け取り方は、主に次の3つだ。「一時金のみ」「一時金と企業年金併用」「すべて企業年金」。
 
このうち税金面でお得になることが多いのが、「一時金」だ。一般的に「年金」を選択すると、退職金原資が受け取り期間中も運用されるので、受取総額が「一時金」より多くなる。
 
しかし「年金」で受け取った場合、
年金額-公的年金控除額=雑所得
 
という計算ではじき出された金額に所得税がかかってしまうのだ。
 
ちょっとだけ複雑な計算は本書に譲るとして、たとえば65歳以上の夫婦が企業年金で年間200万円もらい、平均的な公的年金月額22万円をもらった場合、年額の所得税は21万8400円。けっこうな額だ。
 
一方、「一時金」にかかる所得税は、平均的な大卒退職金額2374万円で計算すると、7万8500円。
これはたった一度だけかかる税金。つまり税金面だけで考えれば、退職金は「一時金」でもらっておくべきなのだ。
本書は退職金をもらった際の税金計算表を掲載しているので、詳細な計算を出したい方はぜひ手に取って確認してほしい。

最も基本的な老後対策は熟年離婚しない“夫婦円満”を築くこと

ここまで老後資金を確保する方法を本書よりご紹介してきたが、反対に“やってはいけない”老後対策とはなんだろうか? それは熟年離婚だ。
夫婦になってから築いた財産はすべて財産分与として、半分ずつに分けなければなりません。(中略)そして、年金問題です。特に女性の方が勘違いしているケースが多いのですが、夫の年金をまるごと半分もらえると誤解している人がかなりいます。ところが、分割されるのは厚生年金の報酬比例部分のみです。

 

たとえば40歳で結婚した女性が60歳で離婚したとする。この場合、夫が40歳から60歳まで働いた20年間の半分“10年分”しか厚生年金を受け取れない。夫が納めたであろう22歳から39歳までの厚生年金は財産分与に該当しないのだ。
 
昨今は熟年離婚が増えているが、ほとんどの場合、両者の生活水準が下がるという。現代において“老後貧乏”を遠ざける最も基本的なテクニックは、2人で生活を支え合う“夫婦円満”なのかもしれない。
 
一般論で述べれば、老後の資産は2000万円から3000万円ほしいところ。それより少ないと、なんとかやりくりできても、「お金、大丈夫かな…?」と、精神的に疲れる余裕のない老後になってしまう。
 
しかし、ない袖は振れない。ならば本書で紹介されているテクニックを駆使して増やすしかない。メディアが報じる「老後の資産は~」に踊らされるくらいならば、自ら資産を増やす方法を今から実践してみるべきではないか。本書はその手助けをしてくれるはずだ。
 
50代以上の貯蓄0円世帯は、このままでは危ない。だが、今から動き出せばなんとか間に合うはずだ。